彩色師・篁千礼(たかむらちひろ)氏が特別彩色をほどこす「Limited」シリーズ。
今年は、イスム10周年記念人気投票で多くの票を集め、2月に復刻販売(現在は完売)を果たした十一面観音~蓮華~が登場します。
全身を控え目なゴールドで覆い、条帛や裙などは鮮やかな彩色で表現。さらに雲母(きら *)の粒子を全体にまとわせることで、高貴で華やかな印象に仕上げました。
*雲母およびパール粉を使用
慈悲深き光明皇后を示す燦たる存在感
モデル像は奈良の大仏を建立した聖武天皇の妃・光明皇后と深いゆかりを持つ国宝「木造十一面観音立像」。
皇后が蓮池を渡る姿を模した、またはガンダーラの王が絶世の美女である皇后をモデルに造らせた観音像とも伝わる、彩色をしない素地(きじ)の美しさを活かした檀像風彫刻です。
頭部に彩色されたラピスラズリの深く鮮やかな瑠璃色が目を引く
静かに光る深い色合いで彩色された金が全身を包む
頭頂部の小さな十一の面もひとつひとつ丁寧に彩色
淡い彩色によって瑞々しさを増す未開敷蓮華
持物や腕釧、頭飾などのポイントには金箔を贅沢に使用
朱と紫の彩色で翻波式衣文を強調する仕上がりに
今回篁氏に依頼したのは、木目を活かしながらも華やかで高貴なその姿を存分に表現していただくこと。
やさしい金色は皇后の力強い存在感を、裙の紫は苦しむ人びとのため尽力した皇后の慈悲深さと高貴さを表しています。
光背にあしらわれた蓮の葉と蕾一つひとつも篁氏が手ずから彩色する絢爛の美と迫力をどうぞお手元でお楽しみください。
プレートは、木目が美しい板材に刻印を施した豪華仕様となっています。
彩色師・篁千礼のことば
ウイルス禍に加え戦火のニュースが世間を騒がせるいま、世のために様ざまな善行を積んだ光明皇后に想いを馳せながら彩色を考えました。
金色は、使い方によっては存在感が出過ぎてしまいますが、控え目な色合いの金泥と要所に金箔を用いることで、全身が静かに浮かび上がるよう表現しました。
全身に雲母(きら)の粒子を蒔くことで高貴な女性の華やかさを表し、朱や紫、薄緑といった様ざまな色彩の調和に平和への思いを込めました。
社会情勢に限らず人生には厳しいことも多いですが、この像をご覧いただくことで少しでも心癒やしていただければ、それは彩色師冥利に尽きる幸せです。
<作家紹介>
たかむらちひろ
篁千礼
岩絵の具、伝統文様の魅力に引き込まれ、岡倉天心、平櫛田中といった正統派木彫彩色の流れをくむ彩色木彫作家 平野千里に師事。二十数年間にわたり彩色の伝統技法を受け継ぐ。
2012年に独立。「篁千礼彩色研究所」を設立し、日本画の伝統技法を用いた木彫彩色のほか、多彩な題材と素材を用いた彩色活動を幅広く展開する。
製品情報
じゅういちめんかんのん~れんげ~
十一面観音~蓮華~
完全受注生産・限定50体
220,000円(税込)
7月20日(水)まで
素材:ポリストーン
サイズ:(約)365(H)×165(W)×155(D)mm 1.5kg
ご注意
お届けは8月末頃を予定しておりますが、ご注文のタイミングによっては9月~10月頃のお届けとなります。
・受注期間終了後のご注文およびご注文後のキャンセルは一切承ることができません。
・ご注文はイスムウェブショップおよびフリーコール、イスム表参道店でのみ承ります。
・お支払いに「コンビニ後払い」「代引き」はご利用いただけません。
・「イスム 十一面観音~蓮華~」の準備数がなくなり次第、受付を終了いたします。