デスクの隅から静かに見守る大日如来は、気の置けない友人のようでありながら、インテリアのように日常風景に溶け込んでいます。いつも身近で仏像を楽しんでいる様子が伝わってくる、物語のワンシーンを思わせるような作品が今回のイスム賞です。大日如来もリズミカルな声明に耳を傾けていることでしょう。
構図の収まりも良く、白い壁と黒いモニターが生むシャープなコントラストに大日如来のやわらかな存在感が良くマッチしています。

穏やかに思惟する弥勒菩薩と日常の中で対峙し、そこから多くのことを感じ取っておられる撮影者様の思いが伝わります。
弥勒菩薩の後ろに長く伸びた影も味わい深く、仏像とともに過ごす毎日の豊かなひとときが表現されています。

小さな畳の上にちょこんと鎮座し、宿題に励む「僕」をやさしく見守る金銅弥勒がなんとも可愛らしい！
箱と解説書も一緒に飾られ、とても大切にされていることが伝わってくる作品です。

フクロウの置物の上で軽やかに笛を吹く迦楼羅王の軽やかさが、温もりを感じる木を基調とした玄関で際立ちます。質感が異なる素材との組み合わせが楽しい作品です。
止雨避雷・除災延命の利益をもつ迦楼羅王が水害から守ってくださいますよう、お祈りいたします。